ども~~~! 平日バイクライターの miller beck です。
今回は全国に愛好家がいる「うどん自販機」ツーリングの紹介です。
兵庫県と岡山県にある、温かいうどんが楽しめるツーリングのオアシス「うどん自販機」3スポットを紹介します。
Contents
うどん自販機って?
「うどん自販機」というものをご存じですか?
インスタントのいわゆるカップ麺の自販機ではなく、生麺の温かいうどんが自販機で食べることができるものです。
テレビでも特集されることもあるレトロ自販機。
この販売機の開発のきっかけは・・・
24時間稼働している製鉄工場の従業員のために、寒い冬に温かい食べ物を提供したいとの思いだったそう。
一般販売されていたわけではなくて、工場の福利厚生として誕生したんですね。
1970年代から一般販売が始まり、主に24時間営業のドライブインを中心に設置されました。
しかし現在では全国に100台ぐらいしか残っていないようです。
そんな貴重なうどん販売機が残っている兵庫県と岡山県にツーリングに行ってきました。
兵庫県美方郡香美町「コインスナックふじ」
まずは、兵庫県美方郡香美町にある「コインスナックふじ」です。
冬は積雪の可能性がありますのでご注意ください!
国道9号線沿いにある、昔ながらのドライブインの雰囲気満点です。
うどん自販機は1976年に設置し50年近く提供。きつねうどん350円です。
そんな中2020年に故障してしまい、店主はこのまま終了しようかと思ったそうですが、長年のファンの方からの存続要望から、約65万円の修理費をクラウドファンディングで集め現在に至るそう。
やっぱり、うどん販売機のファンの方たちは温かいうどんを求め、情熱も熱いですよね。
岡山県津山市桑下「おかもと仕出し店」
2店目は国道429号沿いにある、岡山県津山市桑下にある「おかもと仕出し店」です。
お弁当などを販売している仕出し店に併設されています。
自販機は店外の国道沿いにあります。
お金を入れて完成まで国道の歩道で待っている時間は、なかなかシュールな時間でした。
メニューは「てんぷらうどん」と「肉うどん」ともに300円です。
僕はてんぷらうどんにしました。
自販機の裏側に飲食スペースがあります。
完成したうどんを取り出します。
細麺タイプでしっかり出汁が効いていて、さすが仕出し店が出しているうどんです。
岡山県真庭市上中津井「ベンダーショップもみぢの里」
3店目は国道313号沿いにある、岡山県真庭市上中津井にある「ベンダーショップもみぢの里」です。
店名からは想像つきませんが、本業は手打ちのうどん屋さんなんです。
本業のお店の横に自動販売機の建物があります。
インスタント麺の販売機もあったりして、レトロ自販機の雰囲気満点です。
「きつねうどん」と「天ぷらうどん」ともに350円です。
僕はきつねうどんにしました。
完成までの約30秒間は、期待でドキドキの待ち時間です。
僕が好きなモチモチ太麺で、出汁との相性もバッチリです。
ただ、出汁が激熱で素手で取り出すのは不可能でした。
バイクグローブをして取り出しました。こんな場面で役立つとは(笑)
店内の壁には、このうどん自販機用のうどんの製造過程の説明があります。
機械の清掃から始まって、いろんな工程があります。
とっても大変な準備があってこその、あったかいおいしいうどんを食べることができます。
ちなみに、お金を入れた後の約30秒間の工程は
①冷蔵保存された、茹でられた麺と具材が入ったカップに熱湯を注ぐ。
②ふたをして、カップを回転させ、麺を温め、ほぐし、湯切りをします。
③熱々の出汁をカップに注ぎ完成
という工程です。
いきなり出汁を入れてると思いましたが、ちゃんと「温め」と「ほぐし」をしているとは思いませんでした。
また、12分の1 のうどん自販機の模型も販売されていました。これにはびっくり!
収益はうどん自販機の維持費に充てられるとのこと。
また、本業のお店のほうでは、うどん定食なども充実しているみたいです。
さらにお店の看板にあるように、事前予約すれば「備中和牛」や「猪肉」や「鹿肉」の焼肉も食べられるそうです。
興味のある方はうどんと一緒に食べてみてください。
おわりに
3軒のうどん自販機を巡ってみました。3軒ともそれぞれ特徴のあるうどんと出汁でした。
どのお店も、昭和感あふれる独特の雰囲気のなかで、温かいおいしいうどんを楽しめますよ。
とっても古い自販機なので、故障して修理となると部品もなく(店主が自作している所もあるそう)、もしかしたら撤去されるかもしれません。
この3店がある周辺の道は、信号も少なくのどかな風景を見ながらツーリングできる最高の道ばかりです。
これからツーリングをするときに、もし近くを通るときは身もお腹も心も暖めるために寄ってみてはいかがでしょうか。