「原付天国」、「原付の聖地」と呼ばれるツーリングスポット、しまなみ海道をご存じですか。
全長約60kmのしまなみ海道(正式名称:瀬戸内しまなみ海道)は、島々を7つの橋で結び、広島県尾道市から愛媛県今治市まで、瀬戸内海を縦断する形で繋いでいます。
各橋には高速道路(西瀬戸自動車道)のほか、自転車・歩行者専用道路、そして原付道(正式名称:原動機付き自転車道)があるのが特徴。
しまなみ海道は、自動車や中型以上のバイクなら、高速道路で橋を渡る必要があります。そうなると、なかなか気軽に寄り道は難しいですよね。
一方、原付バイクなら、各島の一般道と、橋は専用道(原付道)を走ります。
・橋のふもとで原付道入口を見つけだすアドベンチャー感
・各橋はそれぞれ50円~200円で気軽に渡れる
・開放感あふれる橋からの絶景
小回りのきく原付バイクなら、あちこち寄り道したくなる個性的な島々を思う存分堪能でき、しまなみ海道の楽しさが何倍にも増すのです!
でも、遠方に住んでいたり、原付バイクを持っていなかったりすると、しまなみ海道のツーリングはハードルが高いと感じるかもしれません。
そんな方に、朗報です!
しまなみ海道に、とても便利がいいレンタルバイクサービスが誕生しています。
その名も「島ライダー」。
アクセスのいい立地にあり、手軽に原付バイクをレンタルできます。
併設する宿泊施設「尾道stay 源 -MINAMOTO-」もあるので、しっかりしまなみ海道を堪能したい人にも、遠方から来る人にもおすすめです。
Contents
島ライダー
便利な5つの拠点
「島ライダー」には、5つの拠点があります。
・新尾道駅
・JR尾道駅から渡船で5分の向島(むかいしま)…「尾道stay 源 -MINAMOTO-」併設
・因島(いんのしま)
・生口島(いくちじま)
・しまなみ海道の四国側 今治
事前に予約をすれば、どの拠点からでもレンタルバイクをスタートできます。
遠方への旅行の場合、バイクで目的地まで自走となると、体力的にきついこともありますよね。
公共交通機関を使ってしまなみ海道まで来て、現地でレンタルバイクをすると、時間と体力を有効活用できておすすめです。
島ライダーなら、例えば・・・
・新幹線で新尾道駅まで来て、そこからレンタルバイク
・電車でJR尾道駅まで来て、渡船と徒歩で向島営業所に行き、そこからレンタルバイク
(尾道stay 源 -MINAMOTO-で宿泊も可能!)
・JR福山駅から直結の高速バス「シトラスライナー」に乗り、降り口から3分の因島営業所からレンタルバイク
・四国側、愛媛県今治市JR波止浜駅から徒歩で今治営業所に行き、そこからレンタルバイク
こんなふうに便利に原付ツーリングをスタートできます。
今回、私たちは、向島営業所に集合し、そこからスタートしました。
大阪から車でやってきたwa-ko夫婦、岡山から愛車のカブで自走してきたこばんは、尾道stay 源 -MINAMOTO-に前泊。
そこに、当日、東広島市から電車でやってきたたかたんが合流。
車やバイクで来ても、レンタルバイクでのツーリング中、駐車をさせてもらえました。
手軽に便利にレンタルできる仕組み
島ライダーでは、無人での貸出・返却に対応しています。レンタルの流れは以下です。
①事前予約・決済
予約・決済、免許証のアップロードなど、レンタルの手続きは、島ライダーのWEBサイト上から可能。
②メールでのやりとり
当日の鍵の受け渡し方法などはメールで連絡があります。
③レンタル
独自の鍵の受け渡し方法があり、無人での貸出に対応しています。
※原付バイクの運転に自信のない方や、初心者の方には、対面で丁寧なレクチャーもしてもらえます。
④返却
レンタカーやレンタルバイクで多い「ガソリン満タン返し」は島ライダーでは不要です。助かる!
とても便利ですよね!
今回、私たちはしっかりレクチャーを受けてからツーリングをスタートしました。
原付バイクに乗るのは教習所以来ということで緊張していたたかたんも、運転操作をしっかり教えてもらえたので安心!
レンタルできるバイクと料金
2024年11月現在、レンタルできるバイクは以下です。今後、機種を増やすことを検討中とのことでした。
・YAMAHA Vino 50cc 赤と黄色の二色
・HONDA Super Cub 110cc ※向島営業所のみ乗り出し可能
・YAMAHA NMAX 125cc ※向島営業所のみ乗り出し可能
・HONDA PCX 125cc ※向島営業所のみ乗り出し可能
料金の例を紹介します。
・Vino→9:00-18:00のレンタルで8,800円(税込)
・Super Cub→9:00-18:00のレンタルで11,000円(税込)
・NMAX/PCX→9:00-18:00のレンタルで10,000円(税込)
ヘルメットやグローブを借りることができるので、手ぶらで来てOKです!
バイクにはスマホホルダー、USB充電ソケットがついて、スマホの地図アプリを参考に走れて便利。
料金には保険も含まれています。
今回、私たちはVino各色と、Super Cubをレンタルしました。いつもと違うバイクにわくわく!
自由に・便利にしまなみ海道を楽しむオプション
「しまなみ海道を思う存分楽しんでほしい」という思いが現れているのが、島ライダーの様々なオプション。
「朝日を見に行きたい」、「夜遅くまで走りたい」、そんな人には、早朝プランや深夜プランがおすすめ。
自然をダイナミックに感じたい人におすすめの、手ぶらでキャンプツーリングが楽しめる「キャンプセット」プランはいかがでしょう。
また、別途料金で、乗り捨て(レンタルした拠点以外への返却)も可能なので、旅のスケジュールに合わせて便利に楽しめます。
1日でしまなみ海道をどれくらい楽しめる?
9:00-18:00の通常のレンタルプランでどれくらいツーリングを楽しめるか?
今回、ベテランライダー2名(wa-ko&こばん)+初心者ライダー(たかたん)で、最初は休憩多め、後半はあまり休憩せずにツーリングをして、向島から四国側の今治市まで、しまなみ海道をほぼ縦断して帰ってくることができました。
しかも、島ライダーのInstagramを参考に3~4スポット立ち寄り、観光も満喫できましたよ。
ただ、帰路はほぼ走っていた状態だったので、運転に自信がない方や、もっとたくさん寄り道したい人は、1泊2日で楽しむか、欲張らずに一部の島を堪能するのがいいと思います。
↑※高速道路は走っていませんが、だいたいこういったルートで走行しました。
尾道stay 源 -MINAMOTO-
「島ライダー」の向島営業所に併設されている宿泊施設「尾道stay 源 -MINAMOTO-」は、泊まりでツーリングを楽しむのに便利。
元割烹店ということで、1階の共有スペースは、カウンター席やテーブル席、大きなキッチンがあります。
一棟貸し特別プランは、材料を持ち込んで調理OKということで、私たちは鍋パーティーを楽しみました。
※お鍋やカラトリー、カセットコンロ、調理器具の貸し出し、ガスコンロは、一棟貸しでの予約時の特別プランとなります。それ以外のプランの宿泊者でも、テイクアウトしたものなどの持ち込み、電子レンジ、ケトル、コップ類の利用はOKとのことです。
お酒が飲めるのも、宿泊ツーリングのいいところですよね。
2階は、ベッドのお部屋のほか、和室(畳)のお部屋など合計4室あります。
トイレやシャワールームは複数あり、女性専用エリアがあったのが女性としては嬉しいポイントでした。
ちなみに、wa-koさんのだんなさんは、翌日(私たちがツーリングしているころ)腰痛のためツーリングには不参加で、渡船と徒歩で尾道観光を楽しんでいたようです。
尾道観光にもおすすめの立地です!
若松悠也さん・若松真実さん夫婦の思い
「島ライダー」と「尾道stay 源 -MINAMOTO-」は、若松悠也さん・若松真実さん夫婦が運営しています。
若松悠也さんは、因島で生まれ育ちました。
しまなみ海道はサイクリストの聖地として有名ですが、橋を渡るには激しい坂道が待ち構えています。
あちこち走り回るサイクリストガチ勢の人であれば走り甲斐があるかもしれませんが、初心者の人にとっては、とてもきついのです。
自転車でひとつの島を渡って、しんどくて引き返してしまうお客様を小さいときから見ていたそう。
でも、原付バイクなら、アクセルをひねれば、坂道も軽々。短時間で遠くまで走れて、あちこち観光する時間も持てます。
ご自身がバイクに乗ることから、「原付バイクでしまなみ海道を観光してもらえたら、食事もお土産選びも満喫してもらえて、地元の観光消費にもつながる」と考えて、「島ライダー」を始められたそうです。
一方、真実さんはこれまで原付バイクに乗ったことがなく、「島ライダー」をスタートしてから向島にやってきました。
「島ライダー」は、原付バイクにほとんど乗ったことがないという人も多く利用します。
「心地よく旅を楽しんでもらうには、自分もまずは原付ツーリングを体験しなくては!」ということで、初めて原付バイクでしまなみ海道を走ったとき、「絶景、潮風、花の香り、まさに五感で旅している感覚に感動しました」とのこと。
運転方法をレクチャーする真実さん。初心者の方にもわかりやすいよう、優しく丁寧なレクチャーが印象的でした。
今後は、取り扱いバイクを増やしたり、キャンプ場を開設したりと、新たな計画も進んでいるとのこと。
しまなみ海道の楽しみ方がどんどん広がっていきそうです!
◆島ライダー
WEBサイト:https://www.shimarider.com/
Instagram:https://www.instagram.com/shima_rider_st/
◆尾道stay 源 -MINAMOTO-
WEBサイト:https://onomichi-stay-minamoto.com/
おわりに
110ccのスーパーカブで、全国あちこち走り回った私が、もっとも好きなツーリングスポットが、しまなみ海道です。
原付道がすばらしいので、原付バイクで走るのが絶対におすすめ!
遠方に住んでいたり、原付バイクを持っていなかったりする人も、ぜひ「島ライダー」のレンタルバイクで走ってみてはいかがでしょう!
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